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【健瀧ゼミナール 064】コロナ歳時記


コロナウイルスの「コロナ」の語源は、やはり太陽の花の象徴ですね。 これは実に、ダイナミックで素敵な象徴的な名称である。

このコロナの名称は、現代の人類の未来にとって、何のメッセージを告げているのであろうか?

これまで、2000年に続くキリスト教やイスラム教の宗教戦争の対話や解決もせずに、自由資本主義の経済に豊かさを求めたアングルサクソンを主流にした人間たちは、金や物の豊かさと快楽を求めてエゴイスティックに傲慢さや偽善さにより、自然破壊や人間を支配までしてしまった。

やがては、それは唯物的なマネーゲームに幸福を求める異常な社会構造を、侵略戦争や支配力により造って来た。

その人類に、今最後の審判が下されようとしている。

まさに世界的にも、東アジアの中国と韓国は勿論ですが、私自身も34〜35年前から予想通り、今日の日本も明治維新や昭和の大東亜戦争の敗戦後には、日本の普遍的な文化価値を忘れ、欧米的な近代主義を系統化した、或いはアメリカンナイズされ、日本の本質的な文化を忘れ、日本人の心のアイデンティティを失い堕落した日本社会を造ってしまったのである。

今になって考えてみれば、50年は経っていると思うが、作家であり思想家の三島由紀夫が切腹をし死を掛けて訴えた「無機的な、からっぽな、、ニュートラルな、中間色の富裕な抜け目のないある経済的大国が極東の一角に残り、何も出来ずにぼーと眺めているのだろう」という予言は、まさに数十年後の日本の未来が観えているかのように的中した。

また評論家の大屋荘一が言った「テレビに洗脳された日本国民は、一億数千万人の総白痴化時代がやって来る」という予見は、見事に的を突いて現実化して来ました。

その後の今日には、知性的な美意識や感性的な美意識を放棄して、只気分で快楽を求める若い世代に共同幻想する大人たちが多くなって来たようですが、それは現代の社会に何を意味しているのでしょうか?

私は過去のゼミでも何回も言って来ましたが、現在は世界的にも日本も同じ土俵で、ヨーロッパから始まった新約聖書的キリスト教と、心と物の相互作用する人の心が物を生かし、物造りから心を学ぶ、心技一体の職人文化はもはや衰退し、人と物の関係性を遮断した物質オンリーの機械論的な機能主義は、やがてはポストモダンイズムとして、侵略戦争を媒体してアフリカやアジアに繁栄を知らしめて来たベクトルは、今だに終わっていないということですね。

その残骸として、新約聖書的キリスト教と産業革命から始まった二元論である機械論的な機能主義は、IT革命やAI革命をもたらし、その影響は自然破壊や環境破壊と地球の温暖化や、人間の思考停止から感性麻痺までを創造して来ました。現代では日本人の殆どが思考停止になり、知は化石化して、感性も麻痺して気分だけの快楽主義に低俗化した日本の国民性に堕落しました。

もはや思考する能力も感性力も働かず、今まで強自我的に履き違えた自由や平等や博愛の言語的な偶像崇拝の旗振り、好き勝手にエゴイスティックにやって来た日本人の、金と物の豊かさに目が眩み、心の豊かさを求めなくなったベクトルは、常に社会問題に真実や真相は求めずに、臭い物に蓋やタブーにして来た結果が招いた、その人達にとっての自業自得な現象ですね。

その結果、それに反対や正義感を持って立ち向かい心の重要性を訴えて来て、悲惨な目にあった人達や犠牲になった人達がいることは人間として忘れてはならないし、それを改善することに努めることが、彼らの犠牲で自分達が生かされている恩恵への責任と義務であります。

今の日本は、20年のデフレ脱却も出来ない世界に類のない状況に、コロナウイルスの感染も拡大をしても、何の手も打てない政府と危機感は喉元過ぎればすぐに忘れる、危機感を持続することが出来ない脳天気に気分的な快楽を求める異常なクレイジーヤングや一般人に、来るべき時が来た自然からのしっぺ返しなのかも知れない。

私は生かして頂いている大自然の恩恵も忘れた人類へ、まさにコロナウィルスは、自然破壊や環境破壊をして来たエゴイスティックな人類に対しての、自然からのしっぺ返しでしか考えようがないのです。

世界的に人類規模で苦悩する事態が起きているにも関わらず、我々の国の大衆的な日本人は、感じようともせずに、また考えようともせずに、一時的にはその恐怖に怯えるが、それもやがては、冷淡に無機質的に「喉元過ぎれば暑さ忘れる」である。

今回のコロナウィルスのメッセージから、今の日本人は、何故もっと謙虚に真面目に向き合っていかれないのかが不思議であります。

かつての日本人のように、もっと真剣に感じて考えて、謙虚に悟り、自己中心的だけではなく、ある時には他人の犠牲になり、内面的な心や感性を成長させる人と人が助け合う美意識を、本当に日本人の再生として取り組んで行かなければ、その未来には、まだまだ数倍の戦慄を受け、後悔をしても嘆いても間に合わない結果になってしまうのです。


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