【健瀧ゼミナール 037】 森羅万葉の世界


風は何処から吹いてくるのだろう?

幾千という青葉の揺らぎの中にいると、虚空の息のようなものが観えてくる。

私たちの詩歌の言葉は、大いなる生命の隠喩として存在するものならば、樹上にそよぎ、ゆらぎ、ひるがえる葉っぱの一枚一枚は、言葉であろうか?

その言葉に私たちは、無心に応じていかなければなるまい。

どの精神世界も今、両性具有の存在を忘れたのか?

自己なる宇宙に向かう為の、真理の悟りではなく、現代社会のドクマへの強迫観念の抑圧により、自己からの覚醒した表現でもなく、自我の欲求するものと、錯覚を生じている。

これはかつての物から心へのベクトルではなく、心からものへの相転移が起こり、新しい価値転換の普遍的な妄想ゲームを起こしている。

米式の心理学はC・ユングの普遍的無意識の元型論・コスモロジーを忘れ、表層的な心理のテクニカル的なドクマに陥っている。

そこには普遍的な個性化から自己実現はありえない。


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