【健瀧ゼミナール 030】 五気で解く、理に合ったお茶の煎れ方
今日は織部焼の茶器で、宇治茶の玉露を淹れてみました。
この織部の宝瓶も湯さましも、茶碗も、私は全国の焼きものを土ものにしろ、石ものにしろ、15セットぐらい持っていますが、本当にこんな優れものは他にはありません。
実はこの宝瓶セットは天皇・皇后の両陛下が使っておられます。
その理由は後で述べますが、この前、日本一の玉露づくりの賞を何回も取っておられる、京田辺の手揉み玉露の巨匠である山下寿一氏の甥坊で、玉露だけではなく、他の煎茶や抹茶などの製造から販売までしておらる、またここも数々の日本一の賞を頂いている舞子の茶本舗の社長・田宮正康氏にお会いし、前回の曜変天目茶碗の長江惣吉とインタビュー・対談をしたように、今回も、取材・対談と言うことで、二時間余りも話を聞かせて貰いながら、私が茶の思想をまた、陰陽五行で説くといったような展開に話しました。
先程の話ですが、天皇・皇后の両陛下は数年前に、手揉み玉露の名人の山下芳一氏を訪れ、山下寿一氏の話を聞き、舞子の茶本舗に寄り、田宮正康氏にお会いし、話されておられます。
11月には山下寿一名人と舞子の茶の本舗の田宮正康社長と私とで対談をすることになっています。この時は取材が入りますので、カメラかビデオと対談の録音テープとなります。
そして、この困惑と混迷なる、偽善と欺瞞の、また希薄の時代に、日本理気学会がブロデュースする、本当の保守と本物の伝統文化を守る、次世代の為に、歴史に残す、小中健瀧が日本の本物の達人・名人に会い、心いくまでの本者の対話をします。
この件については、ネットメディアで放映させて欲しいという話もはいっていますが、私を公理でなければ、どの話にも乗りません。
それが私と日本理気学会の理念ですから。変天目茶碗の長江惣吉氏から初まり、弟二段は、弟三段は本当にお久しぶりなお会いをする 日本が生んだ世界の哲学者・梅原猛大先生です。
その次はヒント、「稲」がつきます。お楽しみということにさせて下さい。
話は戻しますが、私が使っている織部焼の宝瓶セットは、実は田宮正康氏が考案し、織部焼の窯元で焼いて貰ったものです。舞子の茶本舗で売っています。私も先日訪れた時に買ってきました。
ということで、天皇・皇后の両陛下が山下寿一名人と舞子の茶本舗の田宮正康社長にあってから、今でも山下寿一名人の玉露をあの宝瓶茶器のセットで淹れて、飲まれているということです。
私も、また玉露の淹れ方名人でもある、舞子の茶本舗の田宮正康社長に、二時間の話の間の中で、何煎も淹れて頂きました。
それは出し汁のような旨味のある美味しい玉露茶でありました。
その時に私の玉露茶の研究の成果を話しましたら、「いや、そこまで、やりましたがなんにも言うことはありません。その通りです。」と言って下さいました。
その瞬間に、私は出る言葉が止まり、特に五年間前から、最近は毎日、毎晩いかに、理にあった・美味しい煎茶のいれ方を、特に玉露を研究、研鑽してきましたことを思いだし、思わず涙が出てきました。
その瞬間の一時を私は、今でも忘れることは出来ません。これが感無量という心境でしょうか?まことに有り難い事でした。
美味しい玉露の淹れ方のお話をしますが、温度に対しては、蒸らす時間も比例してきます。絶対にやってはいけないのは、急須に直ぐに茶葉を入れてしまうということです。
これは普通やりがちなことです。殆どの人がやっていると言っても決して過言ではないでしょう。
時々、煎茶をしておられる方の所に行きますと、これを平気で、される方がよくおられます。その度に私は驚いてしまいます。
それが何故いけないのかというと、五気で言えば、茶葉は木の気で、宝瓶や急須は金の気でありますから、相剋します。
例えば、あの伊勢神宮も神殿をたてる木材に金の気の釘から金具は一切、使いません。全部、木材と木材をはめ込建てるのです。
物理的にも、木に金の釘を打てば、長年経てば、当然、釘である鉄は酸化が進み錆びていきます、木もその場所から腐っていきます。
それと同じように急須の金の気に、茶葉の木の気は剋され、気を失い、物理的にも馴染みません。
その中間子に最初に急須へ湯さましに入れて冷ました湯を宝瓶や急須に入れ、暖めるのと、濡れている宝瓶や急須に茶葉を入れれば、下の部分の茶葉は物理的にも馴染み、後で上から注いだお湯で上の部分からの茶葉は濡れ、調和のとれた濡れ方と蒸れ方をします。
それと、下地に金の気と水の気で器の中は相生した気が充満しており、その濡れている水の気と茶葉のが相生し、本当に理に合った、美味しいお茶が生まれるのです。